カジノは長崎に決定する可能性と概要(招致コンセプト)
カジノは長崎に決定する可能性と概要(招致コンセプト)
全国各地の自治体では、カジノ誘致に向けての計画が急速に具体性を帯びつつあります。
大きな理由となるのが、「カジノ法案」の前進ですね。
2018年4月3日に入場料が6000円と決まりましたね♪
今回は「長崎」にスポットを当てて解説します。
みなさんは「長崎」と聞いて、どの地域を思い浮かべますか?そうです。やはり「長崎」といえば「ハウステンボス」ですね。
「ハウステンボス」では、2012年以前より「カジノ誘致」を検討していました。しっかりと計画を熟成させていますから、訴求力のある構想となっています。
長崎・カジノ構想のコンセプト
カジノ法案の候補地である「長崎」では、3つの大きなコンセプトを掲げています。
それぞれを列記しましょう。
雇用の創出:「しごと」と「ひと」の循環
大型のリゾート施設が生み出す「しごと」は、「ひと」の流れを創出する。
「しごと」が増加すれば、定住人口の増加を見込める。
現状を大きく転換する起爆剤となる。
地方経済の活性化:「カジノ」による強力なインパクト
「リゾート開発」に対する投資は、高い経済効果を生む。
見込まれる経済波及効果は「約2544億円」、雇用を誘発する効果は「11060人」。
これらは、少なく見積もった数値であり、実際にはさらなる可能性を秘めている。
観光をふくむ魅力の発信:「リゾート」をより広域にとらえた提言
「長崎」には、さまざまな観光資源がある。
ハウステンボスだけではなく、周辺地域との連携強化による魅力アップのねらい。
単発的な発信ではなく、歴史をふくんだ「ストーリー性」の発信。
「カジノ」をふくむ「統合型リゾート」は、さまざまな可能性を秘めることに。
「カジノ誘致の成功」と「地方経済の活性化」を同列に考えていますから、首長である知事のみならず、議会および経済界の期待も大きいことになるのでしょう。
つづいて、コンセプトの中心にある「ハウステンボス」を詳細に説明します。
長崎・カジノ構想とハウステンボス
「長崎・カジノ構想」の中心は「ハウステンボス」です。
場所は、長崎県大村湾北端であり、総開発面積は東京ディズニーリゾートの「1.5倍」。
広大な敷地面積が、テーマパークとして「日本最大」を誇っています。
東京ディズニーリゾートの1.5倍の敷地面積で、単独テーマパークとして日本最大である。
引用元:Wikipedia | ハウステンボス
ちなみに、「ハウステンボス」の語源はオランダ語による「森の家」。
「人と自然の共生」が建設コンセプトに掲げられました。
ここで、「ハウステンボス・ヒストリー」を紹介しましょう。
これまでのハウステンボスの経緯
1992年3月に開業を迎え、当初は好調な事業運営であったのですが、長続きせず負債額が膨らむことに。
2003年2月に会社更生法の適用。
同年9月、野村プリンシパル・ファイナンスによる支援が決定します。
積極的な支援により経営が持ちなおし、近隣アジア諸国からの来場者が大幅に増加しました。
しかし、2008年にはサブプライムローン問題に端を発した「リーマンショック」の影響で、不況の風が世界中を吹きまくったのです。
あおりを食らって、国内外からの来場者が激減。
経営状況は日を追って悪化の一途をたどることに。
2010年3月には、野村プリンシパル・ファイナンスが支援から撤退することが決定したのです。
絶体絶命のピンチに陥ったところを救ったのが、2010年1月からの「エイチ・アイ・エス」による支援でした。
敏腕「澤田社長」による指揮のもと、同年4月から本格的な再建策が打たれ、驚異的な回復を遂げて現在にいたっています。
これらの背景を踏まえて、現在掲げている特徴を読み解きましょう。
「カジノ構想」に大切な部分は「統合型リゾート機能」の具体化です。
「ハウステンボス」には、必要とされる施設がすでに整備されており、「新たな建設コスト」を大幅に軽減できます。
また、「インバウンド」の活用は「カジノ・リゾート」に必須となる条件ですね。
「ハウステンボス」には、すでに近隣アジア地域からの集客に対する実績があります。
とくに、中国人観光客を迎えるためのパイプがしっかりとしており、「上海」と「長崎」の定期航路を確立させているのです。
これは大きいですね……。
さらに、地域の経済界(JR九州・西鉄・九州電力・九電工・西部ガス)と密接な関係を結んでおり、「カジノ構想」を積極的に前進させる土壌ができあがっています。
他の候補地と比較して、遜色(そんしょく)のない構想であると評価できますね……。
長崎・カジノ構想における経済効果について
「カジノ構想」を評価するためには、予測する経済効果を検証する必要があります。
「長崎・カジノ構想」では、年間の来場者を「500万人」と予測。
この予測における内訳をみましょう。
海外からのカジノ利用者 | 国内からのカジノ利用者 | 海外からの利用客 (カジノ以外) |
国内からの利用客 (カジノ以外) |
60万人 | 140万人 | 30万人 | 270万人 |
これらを合わせると「500万人」になりますね。
数値は現状と比較した場合に「約2.7倍」となり、大きな効果を見込んでいます。
さらに、売り上げ予測も検証しましょう。
構想では年間の売り上げを「940億円」と予測。
こちらも内訳をみましょう。
海外からのカジノ利用者 | 国内からのカジノ利用者 | 海外からの利用客 (カジノ以外) |
国内からの利用客 (カジノ以外) |
402億円 | 282億円 | 36億円 | 220億円 |
合わせると「940億円」となります。
これらは「売り上げ」ですから、さらに一歩踏み込んだ「税引き前利益・予測」に目を向けてみましょう。
予測される年間の「税引き前利益」は「173億円」。
その内訳を列記します。
まず収入から。
- カジノ部門:440億円
- 宿泊に関する部門:114億円
- 飲食に関する部門:70億円
- トータル:624億円
つぎに支出。
- 国および地方からの交付金合計:66億円
- 諸経費予測:308億円
- 減価償却費:50億円
- 宿泊原価:6億円
- 飲食原価:21億円
- トータル:451億円
差し引きすれば「173億円」となります。
現在の「ハウステンボス」における利益をみますと、営業利益が「約75億円」ですから、大幅なアップが見込まれているのです。
ご理解いただけるでしょうか。
予測される経済の波及効果も簡単に触れておきましょう。
専門機関による概算によると、「約2544億円」が波及効果として見込まれています。
さらに、雇用者の誘発数予測は「11062人」と見込まれ、大型のプロジェクトになることは間違いありませんね。
これだけの数値をたたき出せる施策は、他の地域には見当たらないでしょう……。
【まとめ】カジノは長崎に決定する可能性と概要(招致コンセプト)
「長崎・カジノ構想」は、「統合型リゾート」を招致することで、安定した「経済波及効果」を期待しています。
さらに、継続的な「雇用創出」が望めるところから、人口の流出を防ぎ、若い世代も安心して暮らせる「地域経済・活性化策」として位置づけているのです。
最新ニュースとして(2018年4月3日付)日本人のカジノ入場料が「6000円」で与党(自民・公明)による合意を見ました。
これにより法案が提出され、今国会による成立が目指されることに。
「カジノ法案」の前進であり、着実な歩みを見せているのではないでしょうか。