第34回あいうえお色日記

「めずらしいいろ」

空と海の青、雲の淡い白、
馬のつややかな茶色。

珍しい色のコントラストだ。

違和感たっぷりだけれど、
あれ、しばらく見ていると、意外としっくりくるかもしれない。

ワーホリ中に珍しい色をたくさん見たな、と振り返ってみて思う。

けれど、
「めずらしい」は少しずつ減ってきている。
日々新しいものに出会い、知っているものが増えてゆくからだ。

違和感が親しみに変わる。
それは同時に新鮮さを失うことでもある。

ひとは、その狭間で安心し、寂しがり、喜び、悩む。
特にわたしくらいの年齢だとそういう経験が多い。

ときどき、疲れる。
慣れたいような慣れたくないような、
知りたいような知りたくないような。
めまぐるしいのだ。

「そういう複雑さや憂鬱さは、若い頃の特権だよ」
父が言った。
たしかにそうかもしれない。
そう実感する、まさに「狭間」に、わたしはいる。

ほら、牛の黒だって、はじめはぽっかり浮いて見えていたのに、気が付けばそこにいて当然の色だ。
浮いているのはわたしの方だろう、と考えたのを思い出した。

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